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きよまさむほん!様
 
清正謀叛!様のHPにて私のメール掲載をご希望とのことですが、大変お恥ずかしい拙文ではございますが、それで宜しければ皆様のお話のネタのひとつとしてどうぞご利用下さいませ。

さて、「不如帰」につきましては、過分にご評価頂き恐縮の限りです。

清正謀叛!様からの前々回のメールに
『「「不如帰」のようなゲームを創りたい」という思いから・・・』という大変光栄なくだりがあり、恐縮するばかりですが、お恥ずかしながら、だいぶ昔には同様のお言葉をやはりTVゲーム関係者の方々からいただいたことがございます。

「不如帰」というソフトは商業的には決して成功とはいえず、したがって、記憶にない方のほうが断然多かったのですが、知っている方ですと、不思議と高いご評価をいただき、システムや要素の発想についていろいろと聞かれたりしました。

もっとも、「不如帰」は、最初の基本システムの決定以後ほとんど悩むことがなく、多少の誇張や省略はしつつも自分がイメージする戦国時代をそのまま仕様化し、ゲームバランスなどの調整もさほど必要としなかったので「このルールはどうして盛り込んだのか?」と聞かれたときにほとんどの場合、「実際にそうだったようなので・・・」としか答えられずに困ってしまいましたが・・・。

基本システムの話をさせていただきましたが、いま思い返しますと、「不如帰」制作上、ゲーム内容に関して大きな問題となったのは唯一この点でした。
「不如帰」も最初の企画段階では、従来の歴史・経営ゲームのように「コマンド選択式」としていました。軍事や内政などのコマンドがずらりとあり、自分の手番に1つを選択実行するという一般的なものです。

しかし、当時は、歴史シミュレーションゲームそのものが一般的でなかったこともあり、上司から「こんなに選択肢があったんじゃ難しすぎる」と指摘され、PCのシミュレーションゲームの状況なども説明しつつコマンドを多少減らしたりもしたのですが許可を得られず、結局基本システムを早急に練り直さなければ企画承認を白紙に戻す、というところまでになりました。

私の中では、「不如帰」企画立案の一因として、「高価なPCでしか楽しめない本格的歴史シミュレーションゲームをFCで誰もが遊べるようにしたい」というものがありましたので、簡略化したのでは意味がない、と思い、また、若かったこともありいま以上に未熟でしたので、素直になれずに再提出の期限ぎりぎりまでサボタージュをしておりました。

しかし、「不如帰」で表現したいことが多々あることに改めて気付きまして、再提出前日に以前からぼやっと考えておりました「フェイズシステム」に企画を急遽書き直して翌日再提出の上、最終承認をいただき、それが現在の仕様になった訳です。
と申しましても、コマンド数は当初のものとあまり変わらず、「「フェイズ」に分けることで選択肢も限定されますので・・・」と、子供だましのようなプレゼンでしたので、上司はあえてだまされてくれたのだと思います。本当に当時の上司には迷惑の掛け通しで、特にこの話を思い起こしますと、いまでも赤面してしまいます。

そう言えば、武将データのマスク化についても多少は問題になりました。
先の基本システムほど切実な事態にはならなかったのですが、とにかく周囲に「武将データを表示すべきだ」という意見が増えまして、「不親切」とか「せっかく作った膨大なデータがもったいない」とかいろいろ言われました。

武将データのマスク化は、当時当たり前であったキャラクターのデータ主義的手法のアンチテーゼとして、また、現実同様の人間に委ねることの不確実さの表現として、「不如帰」の重要な要素と企画当初より確信しておりましたが、こちらは、基本システムの件と違い、多分に個人の思想的なものもあり、自分がイメージしているプレイ感覚をうまく説明できなかったため、最終的には「プレイしていただければ分かりますので・・・」とのらりくらりとしているうちに事なきを得ました。

もっともその時期、別チームの企画の先輩にそのことをぼやいたときに、その先輩は、私の断片的な話からマスク化の意義を瞬時に理解して、「ゲーム作りに”正しい””正しくない”があるとすれば、その件は”正しい”!」と当然のように肯定していただけ、そのときにいただいた勇気があったればこそ、基本システムのときのように変に短気にならずに初志を貫けたものと、今尚ながらその方に感謝しております。

突然ですが、ここでひとつお詫びがございます。
前回「不如帰」のゲーム内容に関しましていくつかご質問があるとのご要望を頂きましたが、なにぶん古いゲームな上、資料等も手元にございませんので、正確なところをお答えすることができないと思います。
ご期待に沿えず申し訳ございません。

なお、清正謀叛!様とお仲間の皆様が「不如帰」について相当なご研究をなされているご様子ですので、誤り等はご容赦いただけるものと甘えさせていただいた上で思いつく限りのお話はさせていただきますので、何かのヒントにでもしていただけましたら幸いです。

早速ですが、前回のご質問につきましては以下の通りです。
(いずれも甚だ不明瞭で回答になっておらず申し訳ございません)

■川中島の合戦・桶狭間の戦いの有無
こちらはどちらも確かに採用していたかと思いますが、最後の調整段階で発生条件を厳しくした覚えがあります。元々「不如帰」では、システマティックなゲームルールの中にドラマ性を持ち込むため、発生確率が非常に厳しいイベントをいくつか用意しておりました。
それらのイベントのほとんどは、動作確認後に発生条件を調整=厳しくしたために、商品版で確認するのは稀になっているのではないでしょうか。

■乱世エンディングの発生条件
豊臣政権型エンディングのことだと思いますが、基本的には、プレイヤーの国力総計と臣従した大名の国力総計を比較してプレイヤーの方が一定条件より多ければ「徳川型エンディング」、そうでなければ「豊臣型エンディング」だったかと思います。
国力以外の要素も参照したかもしれませんが・・・
申し訳ありません、失念しております。

■使われなかったセリフの由来など
具体的にはどのようなセリフでしょうか。
「こんな感じの・・・」というものでも結構ですので、お教えいただければ何らかお答えすることが出来るかもしれません。

以上、前回に引き続き長文かつ拙文となってしまいましたこと、何卒ご容赦下さいませ。

今後とも宜しくお願い申し上げます。


岡野修身